曲目解説  Program Notes

プロコフィエフ:トッカータ 作品11

 ロシアの作曲家プロコフィエフは自伝の中で、自らの音楽の特徴として4つの要素を挙げているが、その3つ目に「トッカータ・モーター的運動」が述べられている。 この「トッカータ」はその代表的な作品の1つで、1912年に作曲された。機械的な冷徹さと圧倒的なエネルギーが異様な興奮を生み、初演の際にも大センセーションを起こしたと言われている。 単純な動機が組み合わされて構成されているが、その技巧的至難さは、ピアニストとしても活躍した作曲者の優れた演奏能力を彷彿とさせる。
(2004年10月27日「佐藤卓史 2時間ピアノコンサート」プログラムに寄せて)
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